美容脱毛の方法は、大きく分けて2種類あります。
・医療脱毛
これらのうち、特におすすめされているのは医療脱毛です。
なぜなら、
・安全性が高い
といったメリットがあるからです。
エステサロン脱毛と、具体的にどのような点が違っているのでしょうか。
ここでは医療脱毛の特徴やメリットを詳しくご紹介します。
目次
各脱毛方法の特徴
まずは、エステサロン脱毛についてご説明しましょう。
エステサロン脱毛とは、文字通りエステサロンで施術される美容脱毛です。
主に、
・IPL脱毛
・SSC脱毛
などがあります。
どちらも、広範囲の肌に光を浴びせるという脱毛方法です。
正確には、IPL脱毛では、インテンスパルスライトという光が使われます。
その熱で、ムダ毛の根元にある毛根を弱らせるのです。
弱った毛根からは、ムダ毛は切り離され、抜け落ちます。
さらに、新しいムダ毛が生えにくくなります。
一方SSC脱毛では、クリプトンライトが使われます。
そしてその熱で、フィリニーブなどの抑毛成分を、肌に浸透させます。
十分に浸透させれば、その部分の毛根からは、やはりムダ毛が生えにくくなるのです。
このようにエステサロン脱毛は、「光でムダ毛の誕生を抑える」という施術です。
メリットは、
・弱めの光なので、安全で施術中の痛みが少ない
・広範囲に照らすので、1回の施術時間が短い
この2点です。
しかしデメリットもあります。
・弱めの光だからこそ、効果が出にくい
・医療の専門資格を持たないスタッフが施術する
というデメリットです。
要は、資格がなくても扱えるほど安全な光で、その分ムダ毛への効果が薄い、ということですね。
そのため十分な脱毛効果が出るまでは、長くサロンに通うことになります。
個人差がありますが、脱毛完了までだいたい10回の施術が必要になるケースが多いですよ。
肌質や毛質によっては、15回以上施術するというケースもあります。
また、安全なので、施術中に火傷などの事故が起こる可能性は低いと言えます。
しかし万が一何かが起こってしまった場合…。
別途医療機関に行き、治療してもらわなければなりません。
この点を、「面倒」「不安」と感じる人は、少なくありません。
それに対して医療脱毛では、冒頭でご紹介したように、
・脱毛効果が早く出てくる
・安全性が高い
この2点がメリットとなっています。
どのくらい効果が高く、どのくらい安全なのでしょうか。
まずは、医療脱毛の方法からご説明しますね。
医療脱毛の方法とは
医療脱毛とは、医療機関で行われる脱毛です。
原則として、医師の手で施術されます。
人体の専門家の医師が施術するのですから、それだけで高い安心感がありますね。
万が一施術中や施術後にトラブルが起こっても、医師や医療スタッフによる迅速で適切な処置が行われます。
しかも医師ですから、高度な医療機器を使用できます。
具体的には、
・レーザー
・ニードル(電気針)
です。
これらは、インテンスパルスライトやクリプトンライトと比べると、すこぶる強力。
どちらも強烈な熱で、ムダ毛の根元の毛根を破壊できます。
そのため医療脱毛では、効果が出やすいわけですね。
ムダ毛の根元の毛根を「弱らせる」のではなく「破壊する」わけですからね。
圧倒的な強さの違いがあります。
もちろんこのような強烈な熱は、素人が使うと危険ですが。
医師なら、人体に悪影響を及ぼさないよう、安全に駆使できます。
もしも多少の火傷などを負わせてしまったとしても、先述したように速やかに処置できる設備があります。
だからこそ医療脱毛は、
・早い
・安全
と評価されているのです。
具体的に、どのくらい早く脱毛効果が出てくるのでしょうか。
これは、レーザーとニードルのどちらを使うかによって違ってきます。
レーザー脱毛
レーザーを使った場合は、早ければ3回くらいで脱毛効果が出ます。平均が5回くらいですね。
レーザーとは、簡単に言うと束ねた光です。
光を一点に集め、それを一直線に放つのです。
そのためレーザーを照射すると、その光が触れた部分には、かなり強い熱が与えられます。
医療脱毛では、このレーザーがムダ毛に照射されます。
するとムダ毛は、一瞬で熱破壊されます。
レーザーには色の濃い部分い特に強い熱を与える性質があるので、ムダ毛の色が黒ければ黒いほど、効果が出やすいですよ。
太いムダ毛にも効果的ですね。太い分、色も濃く見えるからです。
さらにムダ毛の根元にある毛根も、一緒に熱されます。
毛根はムダ毛と比べると頑丈なので、1回の照射では完全には熱破壊されないことが多いのですが。
しかし2回3回と施術を続けていれば、やがては破壊されます。
そしてその後は、ムダ毛を生やすことは、ほぼなくなるのです。
ニードル脱毛
一方ニードルによる医療脱毛では、レーザーのような光ではなく、電気が使われます。
具体的には、まずはムダ毛が生えている毛穴に、ニードルを挿入します。
ニードルの直径は、0.1ミリ前後と極細です。
そのため小さな毛穴にも、するするっとスムーズに挿入できますよ。
そしてその先端が毛根に触れている状態で、ニードルに電気を流します。
この電気の熱で、毛根は一発で破壊されます。
一発ですよ!!
2回3回と施術を繰り返す必要は、基本的にはありません。
これは、ニードルでは毛根を直接熱することになるからです。
レーザーの場合は、ムダ毛の先の方から熱するので、毛根まで多少の距離がある分、途中で熱が冷めてしまいます。
しかしニードルなら、その心配はありませんよね。
そのためニードルによる医療脱毛では、わずか1回で脱毛効果が出てきます。
しかも、ただの脱毛効果ではありません。
「永久脱毛」と呼ばれるほどの、高い効果なのです。
永久脱毛の定義とは
永久脱毛とは、施術後1ヶ月以内のムダ毛再生率が20%以下という、非常に効果の高い脱毛のこと。
1ヶ月と控えめな数字となっていますが、現在の技術では、約2年間は再生率を20%以下に抑えることが可能です。
つまりムダ毛のほとんどない状態が、より長く続くということですね。
これほどの効果を、たった1回の施術で与えることができるのですから、ニードルによる医療脱毛は本当に強力ですね。
もちろんレーザーでも永久脱毛効果を与えることが可能ですが、5~10回くらいは施術を繰り返す必要があります。
それでもエステサロン脱毛よりも早いですよ。
ちなみにエステサロン脱毛では、永久脱毛の効果を与えることは難しいと言われています。
それに近い効果は期待できますが、医療脱毛と比べると、光がマイルドな分、どうしてもムダ毛が再生しやすいのです。
そのため、より確実な脱毛を希望する人の多くが、医療脱毛を選択していますよ。
医療脱毛は痛い?
ただし、このように優秀な医療脱毛にも、デメリットが全くないわけではありません。
個々の感じ方次第ですが、デメリットと言える点はあります。
・施術中に痛みが生じやすい
・料金が高め
この2点です。
それぞれのデメリットについて、詳しくご説明しますね。
レーザーにしてもニードルにしても、強力ですから、どうしても肌への影響も強めです。
ターゲットとなるムダ毛や毛根に与えられた熱が、周辺の肌に伝わってしまうのです。
この伝導熱によって、肌には痛みが生じます。
まるで料理を作っている時に、はねてきた油で肌を熱された時のような痛みが走るのです。
レーザーの照射時間も、ニードルで熱する時間も、基本的にはほんの一瞬ですが。
それでも痛覚を刺激するには十分な熱が、肌には与えられてしまいます。
さらにニードル脱毛の場合は、ニードルを挿入する時の痛みも伴います。
熱を与えるために、どうしてもニードルの先端を毛根やその付近にチクリと触れさせなければなりませんからね。
また挿入の最中に、先端が毛穴の内壁に触れることもあります。
刺す痛み+熱の痛みですから、想像するだけで怖いですよね。
しかしご安心ください。
医療機関での施術ですから、医師が痛みを抑えるための様々な工夫を凝らしてくれますよ。
冷却ケア
まずは冷却です。
レーザーやニードルで熱した後は、必ず冷却が行われます。
冷たいジェルなどを肌に塗り、熱が伝わることを防ぐのです。
伝わってくる熱が減れば、肌の痛みも当然減りますよね。
火傷を負った時のように後々までヒリヒリと痛むことも、火照ることも、防がれやすくなります。
施術前の毛根吸引処置
またレーザーによる医療脱毛の場合、脱毛マシンの機種にもよるのですが、照射前に吸引が行われることもあります。
まずは肌を吸引し、肌の中に埋もれているムダ毛や毛根を引き上げるのです。
そしてそこに、レーザーをピンポイントで照射します。
毛根が肌表面近くまで来ているわけですから、それほど高熱を浴びせなくても、十分に熱することができます。
つまり吸引すれば、弱めのレーザー照射でも施術できるということですね。
しかも浅い分、熱の伝わる範囲も狭いですよ。
これが痛みを、さらに減らしてくれるのです。
この2つの理由から、現在の医療レーザー脱毛では、施術中に生じる痛みはかなり少なめになっています。
インテンスパルスライトやクリプトンライトといった、もともと弱い光を使ったサロン脱毛と同じくらい、痛みが少ないと言われていますよ。
痛みを感じたとしても、
「肌表面で輪ゴムを軽くはじく程度」
ということが多いようです。
「全く痛くなかった」
という人も少なくありません。
そしてニードルを使う場合にも、痛みを抑える工夫が行われています。
たとえば、ニードルの先端以外を絶縁体で包むという工夫です。
絶縁体とは、電気を通さない物体。
そのため絶縁体で包んだニードルを挿入した場合、その側面からは電気による熱は出てきません。
つまり、ニードルの側面が毛穴の内壁に触れても、そこは決して熱されないということです。
一方ニードルの先端は、絶縁体で包まれておらず、むき出しになっています。
ここだけは、電気をしっかりと通します。
したがって先端でうまく毛根を刺せば、毛根だけが熱されることになります。
痛みの発生個所が、限られるということですね。
これにより、施術中の苦痛は大幅に減りますよ。
またニードルを使う場合、しばしば麻酔も行われます。麻酔効果のあるクリームを肌表面に塗る、いわゆる表面麻酔が行われるのです。
クリームですから、麻酔注射のように痛くはありません。
それでいて肌の神経が鈍るので、施術中の痛みはほぼなくなります。
このように医療脱毛では、強力な医療機器を使うからこそ、安全面への配慮が十分に行われているのです。
一昔前は、これほどの工夫は行われていなかったため、
「医療脱毛=痛い」
というイメージを抱く人が多くいたのですが。
今現在では、
「医療脱毛だからこそ安全」
という考え方が普及しています。
そのため、医療脱毛の人気はどんどん高まっているのですね。
医療脱毛の料金は?
医療脱毛のもうひとつのデメリット、「料金が高め」という点についても、ご説明しておきましょう。
これまでで述べた通り、医療脱毛は、
・専門技術を持つ医師が施術する
・高度な医療機器が使われる
という脱毛です。
それに対してエステサロン脱毛は、
・専門資格のないスタッフが施術する
・扱いやすい機器が使われる
という脱毛です。
この点を比べてみると、医療脱毛の方がコストが高いことがわかりますね。
人件費も機器の導入にも、エステサロン脱毛とは比較にならないコストがかかっていますよ。
だからこそ、医療脱毛は料金が高めです。
レーザーによる医療脱毛は、エステサロン脱毛の料金の数倍と言われているくらいです。
ニードルによる脱毛の場合は、さらにその数倍です。
脱毛完了までの料金を知ろう
具体的に、脱毛完了までにかかる料金を、部位ごとに比較してみましょう。
〇ワキ脱毛
・エステサロン=数百~1万円程度
・レーザー=約3万円
・ニードル=約20万円
〇VIO脱毛
・エステサロン=約5万円
・レーザー=約10万円
・ニードル=約50万円
〇全身脱毛
・エステサロン=30万~50万円
・レーザー=40万~60万円
・ニードル=基本的に施術なし
このようにエステサロン脱毛と医療脱毛とでは、料金が大幅に異なっています。
圧倒的に、エステサロン脱毛の方が安いですよね。
ただし脱毛効果の高さでは、医療脱毛の方が上です。
上でもご紹介しましたが、医療脱毛では永久脱毛効果が期待できますが、サロン脱毛ではそれは困難です。
つまりエステサロン脱毛の場合、しばらくするとムダ毛が再生する可能性が高いわけですね。
再生すれば、その量によっては再度の施術が必要になります。
もちろんその都度、別途料金を支払うことになります。
そしてその合計金額が、医療脱毛を上回ってしまう可能性もあるのです。
しかも再度の施術の後も、ムダ毛が再生してしまう可能性が…。
このように、再生のことを考えると、医療機関できっちりと永久脱毛をしておいた方が、かえってお得と言えますね。
とはいえ、肌質や毛質によっては、サロン脱毛でも永久脱毛に近い効果が出ることもあります。
ムダ毛が再生したとしても、ほとんど目立たない程度ということも、少なくありません。
そのため料金比較では、一概にどちらが高いとは言いにくいことが現状です。
効果の出方には、どうしても個人差がありますからね。
自分の場合、エステサロン脱毛と医療脱毛のどちらがお得なのか、じっくりと考えてから結論を出してくださいね。
医療脱毛とエステ脱毛の料金システム
また、月額料金制を導入している医療機関を選ぶことも、ひとつの手です。
月額料金制の場合、1ヶ月分の料金は一定です。
たとえば全身脱毛なら、1~2万円が相場です。
本来の全身脱毛のコース料金の数十万円をまとめて支払うよりも、1ヶ月あたりの費用負担は少なめですよね。
しかも月額料金制のコースでは、自分が納得できる脱毛効果が出た段階で、施術を終わらせることができます。
1年で終わりにする場合、トータルでの費用負担は12万円で済むわけですね。
2年続けても、24万円です。
したがって、脱毛効果が出やすい肌質や毛質をした人の場合、このコースを選ぶことで大幅な節約が可能になります。
逆に、脱毛効果が出にくい人の場合は、通い放題コース(回数無制限コース)を選ぶと良いでしょう。
これは、納得できる脱毛効果が出るまで、追加料金なしで何度でも施術してもらえるコースです。
コースの完了前なら、再生してきたムダ毛にも対応してもらえますよ。
料金は、全身脱毛の場合で60~70万円と、やや割高ですが。
通常のコースでは効果が不十分になってしまう可能性のある人にとっては、とてもお得なコースと言えます。
医療脱毛にデメリットはないに等しい?!
このように、医療脱毛にはデメリットもあるのですが。
どちらも工夫次第で解消可能です。
・痛みがある→冷却や吸引、麻酔で軽減される
・料金が高め→肌質や毛質、コース次第でお得になる
これを考えると、医療脱毛のデメリットは、あってないようなものと言えますね。
それに対してメリットは、非常に大きいですよ。
なんせ、安全で高い脱毛効果が出るのですから。
「肌を守りながら、ムダ毛をしっかり取り除くことが目的」
という美容脱毛において、これに勝るメリットはないと言っても過言ではありません。
これから美容脱毛をしようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。